沐浴の正しいやり方について〜前編〜



「沐浴は難しい」
「沐浴をするのが不安でこわくて自信がない」
「沐浴のやり方がよく分からない」

それもそのはずです。

赤ちゃんとの生活や育児に慣れないまま退院し、退院後は1ヶ月健診まで毎日(育児難易度高めの)沐浴をしなくてはいけないのですから。
しかも入院期間中は0〜1回しか沐浴を練習することができないため、手技や手順を把握できないまま退院する人が大半です。

そのため本来だったら心身ともに心地よい沐浴が、間違った方法によって苦痛の行為(ストレス)と化しているご家庭が少なくありません。


赤ちゃんが不快!間違った沐浴方法とは?




室内温度の調整ができていない
・沐浴に入れるタイミング(時間帯や機嫌)が悪い
・お湯の温度があつすぎる、冷たすぎる
・赤ちゃんの抱き方が安定していない
・指先にが入りすぎている
・何にも赤ちゃんがつつまれていない
洗い方が雑で強い
・洗うペースが早すぎる
沐浴時間が短すぎる、もしくは長すぎる
・介助者が緊張・不安状態
・使用しているタオルや石鹸が皮膚にあっていない
・石鹸の洗い残しによる不快感

間違った沐浴を続けるとどうなるの?


・赤ちゃんが落ち着かずに泣き叫ぶ
・赤ちゃんがあばれてお湯の中に落ちる
呼吸状態が悪くなる
・循環が悪くなり体調を崩す
・身体が冷えて低体温になる
・お湯の管理ができずに低温やけど
・介助者の腕や腰に過度の負担
・汚れが取りきれずに、おむつかぶれの悪化
・石鹸の洗い残しによる皮膚トラブル
のぼせ脱水低血糖
・泡誤飲による呼吸困難
・その他、不慮の事故


そもそも生まれる前は、子宮内で羊水という生暖かい液体の中に浮かびながら10ヶ月間過ごしてきたのですから、沐浴は赤ちゃんにとっては居心地の良い時間のはずです。
実際に、正しい方法で丁寧に沐浴を行うと、泣き叫んでいた赤ちゃんが落ち着くケースがほとんどです。

本来の沐浴の目的である保温・リラックス・タッチング・皮膚の清潔・感染予防・新陳代謝の促進・皮膚の観察が行えるよう、安全で快適な沐浴方法を心がけましょう。


はじめはできなくて当然です。
しかし曖昧な状態のまま間違ったやり方を続けて、大切な赤ちゃんを傷つけることだけは避けたいですよね?
そのためには、妊娠中から沐浴の準備・練習をしておく必要があります。

東京マタニティスクールでは、2016年4月より沐浴講習会(沐浴実習)を定期的に開催致します。
病院や地域の沐浴実習に参加できなかった人や、沐浴手技に不安のある人の参加をお待ちしております。
これから母親になる妊婦さん、そしてそのご家族(パートナーやご両親・祖父母)であればどなたでも参加可能です。

退院後の沐浴で焦りや不安を抱く前に、妊娠中から準備をしておきましょう。

次回は、沐浴の正しいやり方についての具体的な手順とポイントをお伝えします。
沐浴の正しいやり方(後編)



〜関連記事〜





東京マタニティスクール

港助産院 城野

東京マタニティスクール