妊婦はシートベルトを着用しなくてもいいの?



日本では年間約1〜7万人の妊婦さんが交通事故で負傷しています。そのうち約千人から1万人の赤ちゃんが流産・早産し、年間40人程度の妊婦さんが死亡するという試算があります(日産婦誌)。

このような事故を防ぐためにも、妊婦さんのシートベルト着用が推奨されています。

警視庁が2008年に改定した「交通の方法に関する教則」には、「自動車に乗車する妊婦は原則として正しく3点式シートベルトを着用するべきである」と明記されています。

詳細は、警視庁のホームページを参照して下さい。

ここでいう「正しい」着用方法とは何でしょうか。



  1. 常に肩ベルトと腰ベルトの両方を装着する。
  2. 腰ベルトは妊娠子宮の膨らみを端側に避けて、腰骨の最も低い位置に通し、腰ベルトが妊娠子宮の膨らみを横切ってはならない。
  3. 肩ベルトは妊娠子宮の膨らみを頭側に避けて、両乳房の間を通って側腹部に通す。肩ベルトは妊娠子宮の膨らみを横切ってはならない。
  4. ベルトが緩むことなく、ぴったりと心地よく身体にフィットするよう調節する。
  5. 妊娠子宮の膨らみとハンドルの間には若干の空間ができるよう、座席シートの位置を前後に調節する。

このように正しくシートベルトを着用することで、事故時の腹部打撲と子宮内圧の上昇が軽減されます。
交通事故による赤ちゃんの予後は、シートベルト着用の有無と関連しています。

安心で快適なドライブを楽しめるよう、妊婦さんは正しいシートベルトの着用を心がけましょう。

また出産後は、赤ちゃんにもチャイルドシート着用の義務があります。



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