【胎動】入院のタイミング(胎動減少・胎動が少ないけど大丈夫?)

出産の際に妊婦さんが入院するタイミングについて


〜目次〜



前回までは【⒈陣痛】【2.破水】【⒊出血】をテーマに入院のタイミングをお伝えしました。
今回は、入院管理が検討される【⒋胎動減少】について説明します。

⒋胎動減少・胎動が少ないけど大丈夫?


胎動とは何か?


胎動とはその名の通り「胎児動き」です。

赤ちゃんはお腹の中にいる時から、胎動を通して「生きるための準備」をしています。
例えば、お腹の中にいる時から自分の指を吸ってみたり羊水を飲んだりして「授乳」の練習をしています。その際にはエコーで、羊水を飲んで口をもぐもぐ動かしている姿が見えます。
そして飲みこんだ羊水は尿・便として排泄されます。つまり胎内にいる時から、赤ちゃんは既にトイレをしているのです。

また大人と同様にしゃっくり・くしゃみ・おなら・げっぷをします。
更に羊水の中でウォーキングをしているような動作や、キックパンチをしてボクシングをしているような仕草もみられます。時にはジャンプ前回転といった技も披露します。

自然界の音も胎内に届くため、聴力のある胎児は音にも反応するようになります。
外界で大きな音がすると、ビクっと体を動かす胎児もいます。

胎動が始まる時期はいつから?


初めて胎動を自覚した日のことを覚えていますか?
胎動を自覚し始めるのは、妊娠20週前後(早くて妊娠16週頃)ですが、個人差があります。胎動を一度も感じたことがなくても、妊婦健診のエコーで問題がなければ神経質になる必要はありません。そのうち感じるようになります。

胎動を通して初めて「自分の体の中で赤ちゃんが生きている」ことを実感し、自分が母親であるという認識が強まる人が多いです。
特に胎動が活発になり始めると、自分の言動や赤ちゃんの胎動のパターンを関連付けて捉えるようになる人も増えてきます。


胎動が激しいけど大丈夫?


胎動にも個人差があり、になると胎動が激しくなる赤ちゃんや、妊婦さんの食事中に胎動が始まる赤ちゃんもいます。
成長ホルモンの分泌が活発になる夜間に胎動が強まる傾向が多いですが、あまりにも胎動が活発だと、痛みや違和感で睡眠不足になる人もいます。
そのような時は、姿勢・体勢を変えたり、胎動部位をさすったりしてみましょう。また腹部を湯たんぽで温めると、痛みの緩和につながります。
赤ちゃんは覚醒と睡眠を20〜30分前後で交互に繰り返すため、必ず胎動は落ち着きます。
穏やかな気持ちで胎動が落ちつく(赤ちゃんが眠る)のを待ちましょう。
そしてお母さんの夜間の睡眠不足は、日中の仮眠でカバーしていきましょう。

胎動が減った・胎動を感じなくなった!大丈夫?





妊娠中活発であった胎動は、お産間近になると次第に減少し、陣痛が始まると激減します。
これは赤ちゃんの頭が出産に備えて下降し初めて、母親の骨盤内に固定されるからです。
ただし生まれる直前まで手足は動き続けるため、胎動の自覚は続きます。

問題なのは、赤ちゃんの元気がなくなって胎動が減少している場合です。
赤ちゃんが何らかの理由(低酸素状態など)により苦しくなると胎動が減少し、悪化すると消失します。
最低でも1時間に1回は胎動を自覚できれば良く、弱くても少なくても胎動を自覚できていれば、そこまで神経質になる必要はありません。
しかし胎動を意識しているのにも関わらず、急に2〜3時間以上も胎動が完全消失した場合(弱い胎動も感じない場合)は、病院に一報してください。胎動消失の際は病院側から受診を促され、エコーとモニターで胎児の健康状態の確認が行われます。

まとめ


「胎動」は赤ちゃんが生きているサインです。
そのサインを唯一受け取ることができるのは、母親である妊婦さんだけです。
妊婦さんしか感じることができない胎動を通して、赤ちゃんのサインを感じてみましょう。


妊婦さんが入院する際の目安となる【⒈陣痛】【⒉破水】【⒊出血】【⒋胎動減少】についての説明は以上です。
入院のタイミングや病院への連絡で迷っている際は、下記項目を参考にしてください。




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