【陣痛】入院のタイミング(前駆陣痛と陣痛の違い)


妊娠37週から42週を正期産といいます。
妊娠37週の赤ちゃんの体は、胎外生活に適応できるように成熟しており、いつ産まれても良い状態となります。
お産に向けてお腹が張り始め、おしるしが出始めるのもこの時期です。

故に、妊娠37週0日を1つの目安に、「そろそろ産まれるのかな」と、そわそわする妊婦さんも多くなるのではないでしょうか。

そしていざ出産が目前に近づくと、多くの妊婦さんが「入院するタイミング」について悩み始めます。

『これって病院に電話したほうがいいの?』
『どのような状態になったら入院なの?』

これらの疑問に答えられるよう、本日は妊婦さんの入院のタイミングについてお伝えします。



出産の際に妊婦さんが入院するタイミングについて


〜目次〜



本日は、【1.陣痛】をテーマに入院のタイミングについてお伝えします。

陣痛とは何か?

子宮内の赤ちゃんを押し出すために、子宮がポンプのように収縮することです。
この子宮筋の収縮は、自分の意思とは関係なく反復しておこります。
日本産科婦人科学会では陣痛の定義を「周期的かつ次第に増強して分娩(胎児娩出)まで持続する陣痛が開始した場合に、周期が約10分以内(頻度が1時間に6回以上)になった時点を分娩開始時期とする」としています。
故に痛みを伴わない弱い張りや、10分以上間隔のあく張りのことを陣痛とは言いません。本格的な陣痛が開始するまでの張りのことを「前駆陣痛」と言います。

陣痛と前駆陣痛の違いは?


「陣痛が始まったと思ったら治ってしまった。」
「先ほどまでとても痛くて辛かったのに、落ち着いた。」
「5分毎にお腹が張ってるけれど、痛くない。」

このような状態を、前駆陣痛といいます。

【本格的な陣痛ではない前駆陣痛の特徴】

1)不規則で突発的
2)ときに消失
3)軽い子宮収縮が3〜4分続くときがある
4)必ずしも疼痛を伴わない
5)腰痛を伴うことはない
6)内心所見が変わらない
7)おしるしがない

つまり、まだ余裕がある状態であり、歩行や会話、食事などの日常行動を問題なく行えます。
腰が重い」「生理痛くらい」「鈍痛」「強弱があって我慢できるというレベルであれば、前駆陣痛でしょう。
正期産で正常な分娩経過の初産婦さんの場合、前駆陣痛の段階で入院する必要性はありません(計画分娩・無痛分娩・急速な分娩進行が予測される場合などは除く)。
前駆陣痛なのに早く入院しすぎて、病院で手持ち無沙汰になる場合は一時帰宅する場合がほとんどです。
前駆陣痛の間は通常通り生活していただき、本格的な有効陣痛が始まるのを穏やかに待ちましょう。

しかし経産婦さんで分娩経過の早そうな人の場合や、合併症や気になる症状がある場合は、前駆陣痛でも入院をすすめられる場合があるので、医療者の指示に従いましょう。

陣痛がどのくらいになったら入院?


個々の状態や病院によって指導内容は異なります。
自宅から病院までの所要時間や交通機関も考慮して、医療者と相談しながら入院時期を決めましょう。

【一般的な入院のタイミング】


  • 初産婦:陣痛が10分間欠
  • 経産婦:陣痛が15分間欠

しかし初産婦さんの場合、陣痛が10分間隔になったからといって「すぐ入院」となるケースは少ないです。なぜなら、初産婦さんの分娩所要時間(本格的な陣痛が始まってから分娩が終わるまでの時間)の平均は12〜15時間であり、陣痛が10分間隔の時はまだあくまでも「始まりにすぎない」からです。中には急速に分娩が進行して数時間で生まれる人もいますが、大半の人はまだ余裕がある状況です。

仮にこの時点で入院しても、「特にすることがない自由な時間」を病院で過ごすことになります。
中には陣痛が落ち着いてしまって一時帰宅する人もいますが、分娩が進行してきそうな所見であれば入院継続が必要と判断されます。


一方で経産婦さんの場合は、前回の出産の経過や分娩時間も考慮して、早めの入院が必要な場合があります。経産婦さんの場合は急激に陣痛が増強し、お産が急速に進行してくる人が多いため、注意が必要です。

陣痛が始まってから、どのくらいで産まれるの?



【日本女性の分娩所要時間の平均】
(陣痛開始時間から出産後に胎盤が出るまでの時間)


  • 初産婦:12〜15時間
  • 経産婦:5〜8時間


これはあくまでも平均時間なので、1時間で生まれる人もいれば3日以上かかる人もいます。
出産はいつ始まるか予定が立たないため、その時に備えて事前に下記の準備をしておきましょう。

・病院や立会い者の職場、実家の電話番号をすぐわかるようにしておく
・夜間や緊急時の病院までの交通手段(自家用車・タクシー・知人など)
・入院分娩に必要な物品の準備と整理




東京マタニティスクール