(私事)助産師が出産する時の心境


先日、以前勤めていた職場の同期7人が久しぶりに集まりました。
7人のうち2人が妊娠しているため、終始妊娠・出産の話題で盛り上がりました。



まず、助産師が妊娠すると「どこで産むか」が話題になります。
前職場の助産師たちは自分の職場で産む人が多かったのですが、同期2人も自分の勤め先で産むそうです。


誰が直介(メインでお産に立ち会う人)する?」「誰がキャッチ(赤ちゃん担当)する?」「外回り(直介や医師のサポート)はどうする?」「先生は誰にお願いする?」といった話題で盛り上がりました。

更に助産師だからこそ悩むことの一つに、「入院のタイミング」があります。
以前、出産時の入院のタイミングとして、下記の4点をお伝えしました。


これらのうち「1.陣痛」開始後いつ入院するのかというタイミングに気を使う助産師は多いです。
早く入院しすぎても手持ち無沙汰になるし、ぎりぎりで入院しても慌ただしくなってしまいます。
ゆえに同期2人も「適切なタイミングで入院したい。」と言っていました。
これは、おそらく職業柄です。
なぜなら助産師の仕事の一つが、「産婦さんの分娩進行状況をアセスメントして、今後の予測をたてながらプランをたてていくこと」ですから、「自分自身の分娩進行状況も把握しておきたい」と自然に思ってしまうのでしょう。

つまり・・
今の自分の陣痛がどのような段階で、子宮口が何cmくらい開いていて、あと何時間くらいで生まれます!」とアセスメントしたうえで、丁度良いタイミングで入院したいと思うのです。

しかし

現実はそんなに甘くはありません。

いざ陣痛が始まると余裕がなくなり、客観性と正確性を欠き、判断力が鈍ります。
他人の内診は正確にできても、自分自身の内診はわかりにくいのです。
更に体験したことのない痛みと初めて向き合った時、「こんなに!?」と動揺する助産師は多いです(もちろん全員がそうではありません)。

出産後「もっと産婦さんに優しくなれると思う・・。」と呟いていた助産師を何人も見てきました。

いくら知識や経験があったとしても、初めて体験する出産は未知の領域なのです。

10人いれば10通りのお産があると言われているように、お産に「正解」はありません。

だからこそ、この際、同期2人には専門的な知識は全て忘れた状態でお産に臨んでもらえたら良いなぁと思います。
頭で考えてもどうしようもないことなので、自然体でありのままの姿で出産に臨んでもらいたいと個人的には思っています。
産むこと自体は皆初心者。リスクに関することは、信頼できる職場の医師や同期に任せて、本人は「助産師」ではなく「産婦」になればそれでいいと思います。

私も陰ながら応援しています!






同期のうち1人が「みんなでめっちゃ楽しくて愛溢れる素敵なお産しよーね!!」とLINEのグループトークでつぶやいていたのが印象的だったので、本日は同期ネタを起稿しました。

良き同期に恵まれていることに改めて感謝しております。


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