男性(夫)の家事・育児参加について考える


本日は、ご主人から沐浴サービスのご依頼がありました。
いつもはお母様から母乳相談や沐浴相談をお受けしていたので、ご主人からのお問い合わせは初めてです。
それほど育児に積極的で協力的なのでしょう。
私が沐浴の説明や母乳育児相談をしている間も、隣で熱心に聞いて下さいました。

「僕にできることは?」
「2人でやろう。」
「僕が手伝います(授乳・沐浴)。」

という言葉が自然にでていたのが印象的なご主人でした。



この時期に「夫は何も手伝ってくれなかった。」と奥様に思われてしまうと、その後の長い人生での信頼をご主人は失ってしまいます。
数十年後、我が子が巣立った後も子育て期の不満を根に持っている女性はたくさんいます・・。



だからこそ、この大変な時期に意味のある「家事・育児参加」ができると良いですね。
意味のある=奥様が必要としている行動 なので、各ご家庭やご主人の仕事の事情によって奥様が望む家事・育児内容のニーズは様々です。
(「たくさん協力してほしい」と望む奥様がいる一方で、「何も手伝わなくて良い」という奥様もいます。)


ご主人に対する不満でよく耳にするのが「家事の負担を増やさないでほしい」という訴えです。
決して、掃除・洗濯・料理・育児・・すべて手伝ってほしいと望んでいるわけではありません。
仕事が忙しくて家事・育児を手伝えないご主人の場合は、せめて「自分のことは自分でしてほしい」と多くの奥様に思われています。



もちろん無理のない範囲内でかまいません。
男は敷居を跨げば七人の敵あり」ということわざがあるように、社会で働いている多くの男性が緊張・ストレス・疲労を抱えながらも家族のために働いています。
そのうえ「仕事も育児も完璧に!」と無理をしすぎて体調を崩してしまっては、元も子もありません。
心身の負担にならない範囲内でかまいませんので、出産・子育てで疲弊している奥様にストレスを与えないような心配りができると良いですね。



ご主人の家事・育児参加の必要性が強調され始めたのは、わりと最近のことです。
国や地方自治体、一部企業が男性の子育て参加や育児休業取得を促進し始めたのは、数年前の話です。

・2010年「育メン(子育てする男性)」という言葉の流行
・育児休業・育児休暇の推進企業の増加
・2010年「パパ・ママ育休プラス(休業期間の延長)」
・2013年「母子手帳」に加えて「父子手帳」の発行開始
・「母親学級」だけでなく「父親学級」「両親学級」の普及
・「立ち会い出産」希望者の増加

ここ数年で社会的な子育て事情が大きく変化しています。
街中でベビーカーをおしている父親や、抱っこ紐で赤ちゃんを抱っこしている父親の姿はごく自然な光景ですが、そうではない時代もあったのです。
おそらく数十年後の夫婦・子育て事情は、更に変化していると予測されます。




〜追記〜

父より・・
NHKスペシャルで、ママ達が非常事態〜最新科学で迫るニッポンの子育て〜という番組を見たよ。とても、よかった。」というメールが届きました。

日本の子育て事情を科学的知識や視点で紐解いていくという発想が斬新で面白そうですね。
日本特有の「ママ友」や、夫婦間での衝突、育児中の苦悩を、脳科学・生理学・進化学など、最新の科学で解き明かしていく内容の番組です。

2月3日午前0時10分〜深夜番組で再放送するみたいなので、次こそは見逃さずに観てみようと思います。
育児中のご両親やこれから出産予定の妊婦さんも是非ご覧ください。

NHKスペシャルの詳細はこちら→http://www.nhk.or.jp/special/mama/

〜関連記事〜

バースプランについて
赤ちゃんの夜泣き(夜泣きの原因と対策)
人が生まれたら一番最初に提出するもの
沐浴の正しいやり方について(前編)
妊娠したらタバコをやめるべき理由


東京マタニティスクール
港助産院 城野

東京マタニティスクール