【産後のむくみ対策】6つのむくみ解消法


前回、妊娠中に妊婦さんがむくみやすい原因と対策をお伝えしました。
今回は、産後のお母さんにフォーカスをあてて、産後のむくみの原因と対策を探ろうと思います。



出産後のむくみは、主に水分摂取や疲労、ホルモン(プロラクチン)の分泌が増加することにより、体内に水分が蓄えられやすくなることが原因で発症します。
産後3〜4日目頃から足がむくみ始め、産後2〜3週間程経過したら改善します。
腎臓や血圧に問題がない場合、特別な治療を行わなくても日常生活の調整や管理で改善していくことが多いです。

産後のむくみの原因は?

・産後の疲労や睡眠不足
・塩分や水分の過剰摂取
・乳汁産生により体内の水分が減少することで、それを補おうと血管内や細胞内に急激に水分を溜め込むことにより、水分出納バランスが一時的に不均衡となる
・妊娠や分娩時の出血による貧血
・出産前後の安静による血行不良
・妊娠高血圧症候群の後遺症

産後はどのようにむくむの?


主に下半身がむくみやすく、手指や顔までむくむ人もいます。
くるぶしの少し上を指で押すと指のあとが残り、消失するまで数秒〜数分かかります。
皮膚の腫脹感、倦怠感、悪化するとしびれやこわばりも認めます。
顔面に浮腫が認められる場合は、全身に浮腫が発生している可能性があります。

産後のむくみ、観察ポイントは?


・むくみの部位や程度
・水分出納バランス(水分摂取量・尿量)
・妊娠中のむくみの有無
・血圧、体重の変動
・睡眠時間、易疲労性、疲労症状
・顔色、表情
・腎機能(尿タンパク・尿素窒素)

産後のむくみの解消法は?


⒈血液の循環を良くしましょう


・早期離床
・つま先や足首の屈伸などのストレッチ
・足浴(42〜44℃の熱めのお湯にアロマオイル《サイプレス・レモン・ジュニパーオイル》を入れるのがおすすめ。足浴後は血流をよくするツボが集まる土踏まず周囲をマッサージするとむくみの軽減に効果的。)
・むくみ用靴下や弾性ストッキングの着用
・離床困難で長期の安静が続く場合は、間欠的空気圧迫装置の使用
・冷えの予防

⒉睡眠・休息をとりましょう


・授乳時間の合間に短時間でも休む
・疲労感や睡眠不足が強い時は、一時的に母子同室を中断して休息を確保するように調整する
・お見舞いや面会などの時間調整

⒊食事・水分摂取を工夫しましょう


基本的に水分摂取制限をする必要はありません。1日1.5から2リットル程度が目安摂取量です。

利尿作用のある食品を取り入れてみるのも良いでしょう。
スイカ、キュウリ、冬瓜、レタス、茄子、バナナ、柿、梨、桃、大豆、納豆、蕎麦
カリウムマグネシウムが多く含まれている食品は、むくみの解消に良いとされています。
更に塩分の取り過ぎに気をつけ、塩分は1日10mg以内におさえましょう。

⒋生活習慣を見直しましょう


・下肢を挙上して寝る
・長時間の同一姿勢を避ける
・締め付けの強い下着や衣服を避ける
・家事や育児の合間に休息をとる
・尿意がなくても3〜4時間毎にトイレに行く

⒌むくみに効果的なツボ


むくみの軽減に効果があるとされているツボを紹介します。
指の腹で押したり揉んだりしてほぐし、握りこぶしでトントンと軽く叩いて刺激を与えましょう。

湧水:土踏まずのやや上中央。足の指をまげてへこんだ所。
複溜:うちくるぶしの後ろから指2本上
三陰交:うちくるぶしの上指3〜4本目
総健点:土踏まずの中央


⒍産後のむくみに効果的な漢方


入院中にむくみが気になる場合は、医師と相談して漢方を処方してもらいましょう。
授乳中でも摂取可能で、むくみに効く代表的な漢方を紹介します。

柴玲湯(サイレイトウ)
当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)
五苓散(ゴレイサン) 



〜産後のむくみの解消法まとめ〜

  1. 血液の循環を良くしましょう
  2. 睡眠・休息をとりましょう
  3. 食事・水分摂取を工夫しましょう
  4. 生活習慣を見直しましょう
  5. むくみに効果的なツボ
  6. 産後のむくみに効果的な漢方

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