なぜ妊娠したら葉酸を摂取しないといけないのか



妊婦さんはよく葉酸を摂取するように指導されます。

葉酸とは水溶性ビタミンの一種で、レバーや菜花、枝豆や大豆、ほうれんそう等に多く含まれています。

この葉酸を摂取することで、神経管閉鎖障害の発生リスクを減少させることが分かっています。神経管閉鎖障害とは、妊娠6週頃の神経管の正中部における癒合不全が原因とされる先天異常です。
神経管閉鎖障害になると、下肢の運動障害膀胱や腸の機能障害、脳の形成不全による無脳症といった症状があらわれ、生涯に渡って治療が必要となります。


では、いつ、どのくらい葉酸を摂取したら良いのでしょうか?



葉酸は神経管閉鎖障害の原因となる妊娠6週以前から摂取することが望ましいため、妊娠がわかってから摂取するのは遅いと指摘されています。
そこで厚生省が「神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について」とする通達を出しました。

それによると葉酸サプリメントの摂取量は「妊娠の1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月までの間は1日400μgの葉酸サプリメントを摂取」となっています。
妊娠可能期の女性は、日頃から積極的に葉酸を摂取するよう勧められています。
また抗てんかん薬(バルプロ酸やカルバマゼピンなど)を服用中の妊婦さんは、神経管閉鎖障害の発生頻度が高いと報告されているため、通常の推奨摂取量より多めに摂取することが推奨されています。

《葉酸を多く含む商品》

  鶏レバー:1,300μg
  牛レバー:1,000μg
  豚レバー:810μg
  菜花:340μg
  枝豆:320μg
  大豆:230μg

  ほうれん草:210μg


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