妊婦の冷えについて
いよいよ本格的に寒くなってきましたね。
ご自身のお腹や腰、手足を触ってみて、冷たくなっていませんか。
本日は、『身体の冷え』が妊婦さんにどのような影響を与えるのかお話します。
妊婦さんがよく『身体を冷やさないようにしてください』と言われるのは何故でしょうか。
血行がスムーズに流れずに滞っている状態を、東洋医学では『お血』といい、様々な不快症状を引き起こす要因となります。
特に妊婦さんの場合は、身体が冷えることによって下記のような症状が誘発されるといわれています。
1. つわりの悪化
2. 切迫早産症状(お腹が張る)
3. むくみ
4. 足がつりやすくなる
5. 腰痛の悪化
6. 便秘
更にお母さんの冷えは、赤ちゃんにも影響を及ぼします。
1. 逆子になりやすい
2. 早産や流産のリスクの上昇
3. 低出生体重児
そして出産の時にも、冷えは大敵です。なぜなら、血流が滞ることで陣痛が弱くなり、出産時間が長引いてしまうからです。また体が冷えると交感神経が緊張して、痛みの閾値が下がります。その結果、陣痛も強く感じやすくなります。
更に、産後も身体が冷えている状態だと、母乳分泌も促進されません。おっぱい=血液なので、身体の冷えが母乳分泌にダイレクトに影響するのです。
これらの悪循環を防ぐためにも、妊婦さんは普段から冷え対策をしておく必要があります。
もし身体の冷えを自覚しているのであれば、服装に気を配ってみてください。
特に下肢には安産のツボといわれている三陰交や太衝があります。子宮につながる場所とも言われているため、下肢は冷やさないようにしましょう。
ストレッチやウォーキング、適度な運動と足首を冷やさない工夫。そして何よりも食生活を見直してみることで、冷え改善につながるかもしれません。
ご自身のため、そして赤ちゃんのためにも身体をあたたかくしておきましょう。
港助産院 城野