【笹の節句】願いごと


季節の移り変わりは早いもので、今年もあと半年です。

本日(七夕)は雨でしたね。
七夕当日の雨を催涙雨(酒涙雨)といい、雨で会えなくて悲しんでいる織姫と彦星の涙に喩えられています。
しかし一方で、カササギの翼によって2人が再会できた喜びの涙という説もあります。
また催涙雨は地域や時間帯によって様々な解釈があります。

朝:会えなかった1年分の嘆きの涙
昼・夕方:再会できた喜びの涙
夜・明け方:別れを嘆く悲しみの涙

さてそんな七夕シーズン、街では色とりどりの短冊が吊るされた笹飾りを見かけました。
短冊に使われている5色(青か緑・赤・黄・白・黒か紫)は中国の五行説に基づいており、人の五徳も表しています。

(仁):人間力向上
(礼):親や先祖への感謝
(信):人間関係を大切にする
(義):誓いを守る
(智):学業向上

お子さまが短冊に願いごとを書く際には、五徳の意味に沿った短冊の色を一緒に選んでみるのも良いですね。
(いやだ、ピンクが良い〜!と言う子もいそうですが、それはそれで可愛いから良し!)

私は短冊に何も書きませんでしたが、色々なマンション内の短冊を覗き見(&盗撮)しました。


短冊に綴られている他人の願い事を覗き見すると、子どもたちの無邪気な願望が素直に記されていて微笑ましいです。
お子さまやパートナーの意外な願いごとを知る機会になるかもしれませんね。

「イチオクザウルスに会えますように(こども)」
「さめのしいくいんになりたい(こども)」
「朝起きたら指輪が枕元にありますように(女性)」
「まーくんマイナス10kgできますように(女性)」

等々・・
盗撮した写真を拡大してみると、そこには多種多様な願いが1本の笹に集結していました。
この短冊に願いごとを書いて笹飾りをする風習は、江戸時代から続いているといわれています。
また七夕を詠んだ歌は、万葉集から現代短歌に至るまで幾多も残されています。


かささぎの 渡せる橋に おく露の 白きを見れば 夜ぞふけにける
(百人一首6番:中納言家持)

解釈:カササギ(鳥)が翼を連ねて天の川に渡した橋に、真っ白な霜が降り積もっているのをているのを見ていると夜もすっかり更けたものだ。

天の川を眺めているうちに夜が更けていく情景が目に浮かぶ一句ですね。
天の川(milky way)の語源が母乳に関連しているように、夜が更けるまでミルクや母乳を与え続けている母親の姿とも重なります。

半年後にはお正月。
おそらく年始でも私は他人の願いごと(絵馬)を覗き見していると思います。

育児に関する願いごと(ご相談)がありましたら、短冊や絵馬ではなく当院のお問い合わせフォームをご活用ください。
その際は覗き見だけではなく、どうしたら叶うのか共に考え、共に行動していけるよう努めてまいります。


港助産院 城野
http://www.minato-josan.jp

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