8/28子育て準備教室!育児中の夫婦関係について
本日は蒸し暑い中、お越しいただき誠にありがとうございました。
妊婦さんはもちろんですが、本日は同伴者のご主人たちがとても熱心で一生懸命な姿だったのが印象的でした。
特に妊娠中と出産後の女性は、ホルモンの影響や体調不良、慣れない育児などで情緒不安定になりがちです。
子育ては楽しいことばかりではありませんので、ストレスもたまります。
そのような時に唯一頼りになるのが、一番近くにいるご主人です。
しかし一方で、ご主人も生まれてから暫くは厳しい環境におかれます。
そこで無理をしすぎてしまうと、近年話題の「パタニティブルーや男性の育児ノイローゼ」になってしまう可能性があります。
また個人差はありますが、父性は母性より遅れる傾向にあるため、「親になる実感がわかないまま親になった」という人が多いです。
「男性は女性よりも約1年遅れて父親になる。」と言われているくらいですから、女性と男性とでは子育てに対する温度差が生じてしまうのも仕方のないことだと思っています。
その辺りで揉めるご夫婦が多いので、あまりパートナーに「期待」や「強要」をしないのが良いのかもしれません。
同様に「親になるのが不安」という声もよく聞きますが、これは親になったことがないのだから当然のことでもあります。
実際に子育てをしてみない限り、想像から生じている育児不安は取り除かれません。
出産もそうですが、子育ても案ずるより産むが易しです。
最初はぎこちなくても、1ヶ月で慣れてきます。
はじめはママもパパも"新米同士"。
お互いに足りないところを補足しあえるようなパートナーシップを、無理のない範囲内でゆっくりと育んでいけたら十分です。
最後に・・
児童・青年・家族を専門とする精神科医の佐々木正美先生が述べる「育児で大切なこと」に個人的に共感したので、以下に引用致します。
佐々木教授によると・・・
「育児の主役はあくまでもお母さん。お父さんは名脇役として、主役が輝くように立ち回ること。お母さんが母性性を存分に発揮できるよう協力することが、お父さんの役割として重要です。それは形式的に家事を分担することではなく、精神的に支えられているという安心感や満足感を、お母さんに与えることです。子どものお世話やスキンシップを、お母さんがイライラせず楽しんでやれることが大事。相手に対する気遣いができ、信頼し共感しあえる関係なら、子育てでさまざまな問題が生じても、一緒に考え解決していけるでしょう。お母さんも辛い時は、「ここから先はお願いね」とお父さんに任せましょう。お互いに頼り合い支え合って、仲良くしている夫婦の姿が、子どもには一番うれしいもの。2人のパートナーシップをお手本に、子どもは豊かな人間関係を築く力を身につけていきます。」
出産後は、赤ちゃんが著しく成長・発達するだけでなく、夫婦関係も大きく変化します。
自分の完璧を相手に求めると疲弊してしまうので、お互いが徐々に歩み寄りながら、認め、許し合うことで良い夫婦関係が築かれていくのだと思います。
上手に沐浴やおむつ交換、母乳育児をすることだけが育児ではありません。
育児で何よりも大切なのは、パートナーへの思いやり。そして、ママの笑顔だと思います。
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