0歳児に絵本を読み聞かせる大切さ


絵本、好きですか?

わたしは子どもの頃から絵本が好きで、大人になった今でも本屋の絵本コーナーには必ず立ち寄ります。
最近の絵本の傾向としては、趣向を凝らしたデザイン性の高いものが多く、安全・衛生面を考慮した厚さや素材にこだわった本が増えてきました。
また「知育」に特化した教材系の絵本や、感性や好奇心を刺激する「遊びや体験」を含んだ絵本も目立ってきました。



昔から、「読み聞かせ」の大切さは言い伝えられていますが、
0歳の赤ちゃんが絵本に興味を示し始めるのは、一体いつ頃からなのでしょうか。

生後2ヶ月の頃から継続的にお世話になっているM様の赤ちゃんは、もう0歳11ヶ月
最近では自分で絵本をつかんで自らページをめくれるようになりました。
初めてお会いした時はまだ生後2ヶ月だったので、視界がぼんやりとしており、ほとんど目が合わない状態でした。
この時期の赤ちゃんはどの子も皆、まだ絵本には無関心で、ひたすら母乳を無我夢中に吸い続けることに命をかけています。
赤ちゃんにとっては「母乳とミルクが全て」ですから。

それが生後3〜4ヶ月頃になると首がしっかりすわるようになり、好奇心が旺盛になってきます。視野が広がり視力も良くなるため、他人の表情やおもちゃに興味を示すようになります。
M様の赤ちゃんも、声かけや絵本によく反応するようになってきました。
しかしこの時期の赤ちゃんはまだ「受け身」の状態なので、自発的に絵本を読むような仕草をすることはありません。

そして生後5〜6ヶ月頃になると、自ら興味のあるものを「意図的につかんで遊ぶ」ようになってきます。
離乳食が始まる子もいるので、「母乳とミルクが全て」ではなくなります。
M様の赤ちゃんも、絵本を触ったり凝視したりしながら徐々に興味を示すようになりました。

生後7〜8ヶ月になると、子どもの好奇心は更に膨らみます。
声かけやオモチャに対する反応もより豊かになり、子どもの「好き嫌い」がわかりやすくなってきます。
「音のでるもの」や「動くもの」に興味を示すようになる子が多いです。

そして生後9ヶ月以降になると、子どもの反応は更によくなります。
この頃のM様の赤ちゃんも、会うたびに「できること」が増えていたので、毎回その成長スピードには驚かされました。

M様のご自宅には沢山の絵本が置いてあるのですが、その中でも「好きな本」と「あまり興味のない本」では反応に差がでてくるようになりました。
成長と共に自我が芽生え、好き・嫌いの自己主張をしはじめるのですね。
絵本の読み聞かせをするとニコニコとご機嫌になり、オーバーなリアクションをするようになりました。
そして最近では、絵本を読みながらイラストを指差したり、自発的に発する喃語も増えてきました。
このように、たった数ヶ月間で「絵本」に対する子どもの反応は著しく変化します。
「絵本」というコニュミケーションツールを使って、赤ちゃんの成長・発達を肌で感じることができます。



さて子どもにとって「絵本」とはどのような存在なのでしょうか。
わたしは「親の声を聴くこと」に意味があるように感じます。

最近では親が読み聞かせをしなくても、テレビやスマホ等で、動画を楽しめる時代になりました。
しかし、子どもにとって「親の声」に勝るものはありません。
妊娠中、お腹の中にいた頃から聞き慣れている親の声こそが、最も安心して落ち着く大好きな音です。

どんなに高級なオモチャでも、赤ちゃんの反応に合わせた「読み聞かせ」や「語りかけ」はできません。
沢山の声を赤ちゃんに届けるツールとなる「絵本」こそが、0歳児に最も喜ばれるギフトなのではないかと個人的には思っています。




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