立ち会出産について思うこと(9/4出産準備教室)


9月4日、出産準備教室を開催しました。
お暑い中お越しいただいた皆様には感謝申し上げます。
ありがとうございました。

ここ数年で、立ち会い出産を希望されるご夫婦が増えてきました。
それに伴い、「父親学級」「両親学級」が積極的に導入されはじめ、父親も(精神的に)一緒に産む時代へと変わりつつあるように感じます。
当スクールも8割以上の方がご夫婦で来られます。

産院によっては、父親学級・両親学級に参加しないと立ち会い出産ができない施設もあるようです。
そのような方にも対応できるよう、母子手帳の「受講欄」に受講サインを記載致しますので何なりとお申し付けください。


私が学生の頃、「立ち会い出産後の父親の心境変化と子育てへの影響」というテーマの質的研究(インタビュー)をしたことがありました。

結果、インタビュイーの男性は、立ち会い出産をしたことによって下記の気持ちの変化が生じていたことがわかりました。

1.親になった実感
2.妻への感謝
3.命の重さ
4.子どもへの愛情
5.責任感

しかし一方で、立会い出産時に感じていたストレスや悩みも明らかになりました(下記)。

1.苦しんでいる妻をみるのが辛かった
2.無力感
3.医療者への気遣い
4.体調不良
5.妻の言動に対する衝撃

「立ち会うのか立ち会わないのか」についての論点に正解はありません。
個人的には、「立ち会いたければ立ち会う。立ち会いたくなければ無理しなくて良い。」と思っています。
しかしお産は命がけのことなので、急変することは日常茶飯事です。
大量出血や合併症等で、蘇生や緊急手術が行われるケースもあります。
そのような緊急時(産婦と意思疎通がとれない時)、医療行為の同意や決定権を握ることができるのは、ご主人だけです。

決してお産は女性だけのイベントではありません。

故に「妊娠中から一緒に親になる準備をしたい。」と思っている妊婦さんは多いです。
だから立ち会い出産をしなくても、その日までの妊娠中の過程で一緒に準備・協力・理解してくれていたら、きっと妊婦さんは安心してお産の日を迎えられるのではないかと思います。



港助産院 城野

東京マタニティスクール